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深谷市長選2018、候補者紹介【小島VS加藤裕VS加藤利の三つ巴、ミルクおやじ出馬せず】

 2018年1月21日告示され、28日に投開票が行われる深谷市長選挙。

 

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reference: 深谷市イメージキャラクター「ふっかちゃん」/深谷市ホームページ

 

 

 現在までの立候補者は3人。再選を目指す現職の小島進市長(57)、と新人で元県議の加藤裕康氏(72)、そして新人の深谷市議、加藤利江氏(68)だ。

 

 現職の小島市長は、旧民主党、みんなの党、連合埼玉などから支援を受けて当選したリベラル派。初当選した2010年は自民党の新井前市長を破って当選している。今回は、元自民党県議の加藤裕康氏の挑戦を受ける形だ。加えて、元市議の加藤利江氏も11月に市長選に参戦を表明。深谷市長に立候補するはじめての女性候補は、どのように選挙戦を展開するのだろうか。

 

 なお、途中まで出馬を検討していた深谷市議の「ミルクおやじ」氏は、12月17日のブログで出馬をしないことを表明した。 きぐるみ日記

「私の見た目は牛だったけど、中身がチキンだったというのが本当のところかもしれません。」

 

 

 古くから宿場町として栄えた深谷。日本一の出荷量を誇るネギをはじめ、野菜・花卉を生産する全国指折りの農業地帯。また赤城乳業や、家電系の工場も稼働する工業地帯でもある。深谷市の市民、農業、工業の将来を担うのはどの候補になるだろうか。

 

 候補者の経歴や公約は以下の通り

 

現職 小島進(こじま・すすむ)氏

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reference: 小島進 (@kojima_susumu) | Twitter

 

 深谷市生まれ。深谷小学校、深谷中学校、本庄高校を卒業。高校卒業とともに父親が築いた株式会社神田屋商店に入社(住み込みで2年間丁稚奉公をしたと本人が述べている)。1996年、33歳で市議会議員に立候補し初当選。以降3期連続で当選し、市議会福祉文教委員長や市議会議長を歴任。2007年には市議を辞職し、民主党から県議会議員に立候補、初当選を果たす。

 

 県議に当選した3年後の2010年、市長選に立候補するため県議を辞職。民主党、みんなの党、連合埼玉の推薦を受け立候補する。対するは自民党の現職の新井家光市長。激しい選挙戦の末、33000票余りを獲得し初当選を果たした。2期目を目指した2014年の選挙では、新人で小説家の山口節生氏(64)を10倍以上の得票という大差で破り再選を決めている。

 

 今回の2018年の選挙は3期目を目指す選挙戦。8月25日に行った記者会見で「未来に続く深谷市の町づくりに邁進(まいしん)したい」と三選への意欲を語った。また前回2014年の選挙と同じく、「花園IC拠点整備プロジェクト」や新市庁舎建設などを公約としている。

 

新人 加藤裕康(かとう・ひろやす)氏

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reference:県議会議員/加藤裕康

 

 埼玉県立熊谷高校、小樽商科大学商学部を卒業。卒業後は埼玉銀行(現りそな銀行)入行。宮原・栗橋各支店長、支店部副部長などを歴任する。1992年、47歳で退職。1995年に深谷市議会議員に立候補し初当選。1999年には埼玉県議会議員に自民党公認候補として立候補し初当選。その後2015年まで通算3期務めた。2015年4月の県議会議員選挙には自民党公認候補して立候補するも、惜しくも落選している。

 

 議員としての活動に加え、1994年に特別養護老人ホームなどを運営する邑元会を設立、理事長に就任。2006年にはJAふかやの理事を務めている。県議会議員選挙に落選した翌月の2015年5月より、埼玉県監査委員をつとめている。「月刊 日本」編集委員、玉淀ダム撤去促進期成同盟会長、明治神宮崇敬会深谷支部長なども兼任する。

 

今回、初めての市長選には無所属での出馬となる。7月25日に記者会見した加藤裕康氏は「全国一の農業先進都市を目指すなど、ビジョンを持った市政運営を行い、将来的には大里郡(熊谷市・深谷市・寄居町など)の合併を訴えたい」と語ったと報道されている。

 

 新人 加藤利江(かとう・としえ)氏

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reference:加藤 利江(かとう としえ)/深谷市ホームページ

 

 深谷市出身。深谷市議会議員を4期務め、副議長などを歴任。2015年に行われた市議会議員選挙では2000票余りを獲得し、全体の9位で当選している。福祉文教委員会委員長をつとめたほか、自身の経営するカラオケビッグスターで障害者を採用・指導したり、グループホームを管理したりするなど、福祉行政に深く関わってきた。

 

 また、2012年には介護用品販売・レンタルなどを手がける株式会社ランダルコーポレーションの顧問に就任している。

 

 今回が初めての市長選。加藤利江氏は、市が進める花園IC拠点整備に税金50億円が投入される計画を批判し、「税金投入の是非を問う政策選択の選挙にしたい。同整備事業は税金投入から民間資金活用に転換する」と11月17日の出馬会見で訴えた。 また、「市長選に女性候補の立候補は初めて」と強調し、女性の視点を生かした政策実現に意欲を示したと報道されている。

 

 なお加藤の姓をもつ二人が立候補するため、投票用紙に「加藤」とだけ記載した場合には、両方に0.5ずつ投票してしまうことになる。フルネームで記載するか、加藤・男/女など候補者を特定できる書き方をする必要がある。

 

深谷市長選に関するつぶやき

参考資料

RCFN 会報390回(2010年,06月07日)を掲載しました。

小島深谷市長が3選出馬を表明 - 産経ニュース

小島進 - Wikipedia

埼玉 深谷市長選、小島氏が再選 投票率は過去最低29% - ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

加藤 裕康(埼玉県議会議員・自由民主党・自民党)の議員情報 | 【SUNチャンネル】もっと政治家を身近に!地方から日本を元気に!

http://www.lets-happy.net/tewotunagu/tsuushin/tsuushin032.pdf

http://www.lets-happy.net/tewotunagu/tsuushin/tsuushin045.pdf

平成24年10月1日 加藤利江氏(深谷市議会議員)が当社顧問に就任いたしました。 - ニュース&トピックス - ランダルコーポレーション