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東久留米市長選2017、候補者紹介【現職並木VS.新人桜木】

 

 12月17日告示され、24日に選挙が行われる東久留米市長選挙。

 

 現在までの立候補者は2人。再選を目指す現職の並木克巳市長(48)と社民党の東久留米市議の新人、桜木善生氏(67)の一騎打ちだ。前回、自民・公明党の推薦を受けた現市長の並木氏。かたや桜木氏は社民・共産の推薦を受けた市議9期目のベテラン。保守とリベラルの真っ向からのぶつかり合いとなりそうだ。

 

東久留米の将来はどちらの候補に委ねられるのだろうか。

候補者二人の経歴は以下の通り。

 

現職 並木克巳(なみき かつき)氏

 

http://www.tokyo-mayors.jp/tama26/e_kurume/img/shicho.jpg

reference: 東京都市長会/多摩26市/東久留米市長

 

 東久留米市出身。明治学院東村山高校・明治学院大学を卒業。民間会社勤務・企業経営を経て、2002年東久留米市長選挙に立候補、初当選を果たす。2003年・2007年も再選し市議を3期務める。

 

 2009年に行われた東久留米市長選挙に自民党・公明党の推薦を受けて立候補。しかし、民主・社民・国民新党の推薦を受けた前市長の馬場氏に敗れ落選する。わずか1500票の僅差だった。2年後の2011に行われた久留米市議選に立候補した際には、トップで当選し4期目の市議を務める。

 

 2013年に行われた市長選に自民党推薦・公明党支持で再度挑戦。このときは、共産党推薦の候補と日本維新の会推薦の候補を破り、初当選。みごと雪辱を果たした。今回が2期目をかけた選挙戦となる。

 

 並木氏は今回の選挙に向け、「超少子高齢化社会の中で持続する市政運営を目指し、これからも先頭に立って市政を進めたい」と抱負を語る。また自らの1期目を振り返り「待機児童の解消を目指して受け入れ枠を増やした。来年4月には待機児童はゼロになる。上の原地区に屋外多目的グラウンドを開設する計画も策定した」と成果を説明している。

 

新人 桜木善生(さくらぎ・よしお)氏

https://i0.wp.com/www.jcp-tokyo.net/wordpress/wp-content/uploads/2017/11/20171109054138.jpg?fit=1200%2C797&resize=350%2C200

reference: 憲法守り市民参加市政に~東久留米市長選 桜木よしお候補が決意 – 日本共産党東京都委員会

 

 大分県日田市生まれ。両親は「満州」(中国東北部)からの引揚者。5歳のとき父親が死去し、新潟の叔母のところへ。1958年に上京し、東久留米第5都営住宅に入居。久留米第3小、久留米中学を卒業する。都立北多摩高校に入学するも、母親の病気で都立井草高校定時制に編入。働きながら卒業する。昼間はコック、本屋のアルバイトをしながら1974年、立正大学社会学部Ⅱ部卒業。1975年、重度障害者施設・東京るくめ園に就職。障がい者の生活介護の仕事で、障がい者の生き方に接する。

参考:東久留米市長選 桜木よしおさんが立つ! : こんにちは 原のり子です

 

 1983年、東久留米市議選挙に立候補し初当選。以降、9期34年の長きにわたり東久留米市議を務めた。最近の2015年の市議選では、1800票余りを獲得し、全体の10位で当選していた。

 

 今回がはじめての市長選。共産、社民両党の推薦を受けることが報道されている。また、立憲民主党、民進党、自由党にも推薦を求める方針だ。今回の選挙戦、立憲民主党の推薦を得られるかどうかが結果に大きく影響することが予想される。というもの、先日行われた衆院選比例区、東久留米市では、自民+公明党の保守派の得票と、共産+社民+立憲民主党のリベラル派の得票がほとんど同じで約20000票だったからだ。

 

 桜木氏は立候補を表明した11月9日の会見で「憲法を守り、市民参加の市政に転換したい」と市長選への抱負を述べた。現市政については「中央図書館の指定管理者制度導入や保育園の民間化で市長は市民に話をするべきだ」と指摘している。

 

 
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